この度、大好評を博したトークイベントの第二弾が立川シネマシティで開催されました!蜘蛛型トランスフォーマー、エアラクニッド役の柚木涼香と、トランスフォーマーを知り尽くしファンから絶大な支持を集める日本語吹替版音響監督・岩浪美和が、<立川でも宇宙を一つに!極上爆音上映>トークイベント リターンズに登場しました!
この日は過日の池袋でのイベントに足を運んでいた観客も多くいたようで「池袋のときと同じ話はできないね」と笑いつつ、「こんばんは、木村昴です!」と岩浪が発すると、柚木も「吉岡里帆です!」と長年コンビを組んできた漫才師の如く息の合ったやりとりを見せ、笑いを誘いました。
柚木といえば、ファンにとっては『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』での蜘蛛のお姉さんことブラックウィドウが印象的なキャラクターの一つですが、今回の『トランスフォーマー/ONE』においても、電光石火のごとき素早さで戦闘を繰り広げる蜘蛛型トランスフォーマー・エアラクニッド役を演じます。キャスティングした岩浪は、柚木をビーストウォーズで起用した頃から目を付け、当時は「秘密兵器みたいな枠だった」と振り返っており、柚木も「岩浪さんのおかげですね。トランスフォーマーがなければ私は今どうしてただろう」としみじみ述べました。しかし、柚木にとって“声優無法地帯”とまで称されカルト的人気を誇ったビーストウォーズでのアフレコ収録は楽しくも過酷なときも多々あったようで……「(岩浪監督からの演出が)『テストと同じこと言わないでね~!』とか『はい、面白い事言ってね~!』とか難易度高いときもありました……(笑)。そのときは私、一時期ビーストウォーズを公式プロフィールから消してたくらい心を病みました(笑)。でも、今は大好きです」とぶっちゃけました。この意外な発言に岩浪は「そんなこと言った⁉ しかもそんなに辛かったの⁉ それはすみませんでした……」という今だからこそ言える当時の心境を語りました。
岩浪作品の常連声優として信頼の厚い柚木は、直近のシリーズ作品だと『トランスフォーマー/ビースト覚醒』にも出演。オプティマスプライムたちと戦う敵対キャラクター・ナイトバードを演じています。 「柚木さんは皆勤に近いくらいトランスフォーマー作品に出ていて、蜘蛛のおねえさんはだいたいやってるよね。でも、ビースト覚醒のときは違った」と振ると「ナイトバード役ですね。蜘蛛以外のキャラクターだったからお話頂いたときは本当に嬉しかったです!……でも、あのキャラクター、最後に爆死したんですよね。今後のシリーズにもう出られないじゃん!ってちょっと残念でした(笑)」と名残惜しそうな表情を見せました。
ここで岩浪はビースト覚醒についてさらに補足。「ビースト覚醒は、意外にビースト成分が少ない作品だったんだよね。でも、たとえばビーストウォーズで山口勝平さんが演じたラットルがいたら、あの世界観にデカいネズミがでてきたらバランス悪いよなって確かに思ったりもした(笑)。吹き替え版には“ビースト成分”を入れるために飛田展男さんやチョーさんに出て頂いた」と明かしました。 柚木も思い入れがあったようで「高木渉さんが演じるチーターは、ちゃんと語尾に『じゃん』って言ってて嬉しかった!」と言うと「本来、外画の吹替は厳しいんだけど、(チーター)そこだけは許してもらった。日本語版つくるのは結構大変なんだよ」と語り、岩浪のこだわりと粋な遊び心が見え隠れします。
『トランスフォーマー/ONE』では、若きオプティマスプライムとメガトロンの知られざる関係性が描かれるが、 岩浪は、二人のキャラクターイメージについて、“うだつの上がらない奴らが成り上がっていく”感じのセリフ回しを目指したという。「英語だと一つの単語に色んな意味がある。だから一言のセリフでもじっくり考えるんですよ。一言のセリフで丸一日考え込むこともある」と演出の妙をポロリ。 「オプティマスとメガトロンが変化していく前半と後半の塩梅は中村悠一さん、木村昴さんと結構相談した。もっとヤンチャに……とかかなり細かい調整をね。だから、日本語吹き替え版の方がすんなりストーリーが入ってくるんじゃないかなと思います」
二人のトークはノンストップで進み、気付けばイベント終了間際に。自身でも劇場へ足を運んだという柚木は本作を「女性でも、トランスフォーマーシリーズ初心者でも楽しめる。ONE、わたしも気に入ってます! 最低2回はみてほしいです!」と熱弁しました。岩浪は「5回以上観てる方も結構いらっしゃるようでありがとうございます。この作品、もっともっと楽しんでいただきたいですね。君たちは友だち!宇宙を一つに!」と最後に挨拶を述べて、惜しまれつつもトークセッションは終了しました。