この度、大ヒットを記念して、トークイベントが池袋グランドシネマサンシャインで開催されました。
電光石火の速さが武器の蜘蛛型トランスフォーマー、エアラクニッド役の柚木涼香と、トランスフォーマーを知り尽くしファンから絶大な支持を集める日本語吹替版音響監督・岩浪美和が、貴重な収録秘話や思いがけぬ爆弾エピソードを語りました!
本イベントは、音響監督の岩浪美和監修の元、最新鋭のレーザープロジェクションシステムと、3D音響が一体になったBESTIAの環境を思う存分に感じることができるATMOS版の『トランスフォーマー/ONE』吹替版上映後に実施されました。
“新次元”を骨の髄まで堪能しきった観客たちのアツい拍手に包まれ、日本語吹替板で電光石火の蜘蛛型トランスフォーマー エアラクニッドを演じた柚木と、『トランスフォーマー』シリーズの吹替を数多く手がけてきた音響監督岩浪がステージへ登場。
この記念すべきトークイベントに集結したファンを前にまずは岩浪が「どうもこんばんは、中村悠一です!」、柚木が「吉岡里帆です!」と重ね、二人が小ボケを盛り込んだ挨拶を贈りつつ、岩浪が「本当は吉岡里帆さんとでたかったよ!(笑)」と冗談交じりに述べ、会場が笑いに包まれる中イベントが始まりました。
岩浪と柚木は『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』吹替収録時からの気心の知れた仲。『ビーストウォーズ』に登場する蜘蛛のお姉さんブラックウィドウ役に続いて、本作では蜘蛛型トランスフォーマー・エアラクニッドを演じることとなり、柚木は「ビーストウォーズから1997年、もう27年前ですよ! 蜘蛛を演じ続けて27年……」と感慨深そうな表情を見せました。
柚木が今回演じたエアラクニッドは、頭部にいくつもの目を持つキャラクターなのですが、岩波は「エアラクニッドはこの映画唯一の“ビーストウォーズ成分”だよね。でも、トランスフォーマーシリーズで一番気持ち悪いよね(笑)」と唐突にツッコみ、「いや、気持ち悪くないよ! デザインが今までにないカッコよさでしたよ! ちなみに私は今日、エアラクニッドをイメージした服できました」と全力否定する仕草をみせ、会場は大笑いとなりました。
二人の話題は本作でエリータ₋1役を演じた吉岡里帆に。岩浪は吉岡との収録を振り返り、「吉岡さん、本当に良い人でしたね……」としみじみ漏らしつつ「原語版が低めの声のスカーレット・ヨハンソンじゃない。吉岡さんは声質が可愛いげのある方だから『私の声でいいのか』ってご自身でボイストレーナーの方に相談されてたり、熱心ですごかった!丁寧に丁寧に向き合っていた」と賞賛を送りました。また、「吉岡さん、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』のときにYouTubeで千葉繁さんや山口勝平さんが出てもらって配信した番組までチェックしていたっていうんだよ。やべ、ロクでもないこと言っちゃってなかったかな?って焦ったよ!」と明かしました。
本作には、岩浪のアイディアのもとトランスフォーマーの世界観を体現できる人気声優たちが勢ぞろい。各キャラクターに関しても「オプティマスプライム役の中村悠一さんはストーリー的には18歳のうだつの上がらない若者くらいのイメージだったから、これからのし上がっていくぞ!みたいな演技に仕上げようと思って。だから、原語版はクリス・ヘムズワースが声を当てていて、低めの声なんだけど日本語版は気持ち年齢を下げた感じにしようかとは中村さんとも話しましたね。あとは、オプティマスたちに力を授けるアルファトライオンを演じた玄田哲章さん。このキャラクターの原語版はローレンス・フィッシュバーンが演じているんだけど、玄田さんもフィッシュバーンの吹替を『マトリックス』などでやっていたからその繋がりで起用しましたね。それに、若き者へ(力を)継承する役柄でもあるから、そういう意味でもピッタリだなと」と明かしました。
また、演出してグッときたシーンは何か問われると岩浪は「オプティマスとメガトロンの若い頃の話というのが素晴らしかった。クライマックスでさ、仲良かったころの回想シーンがでてくるじゃない。あそこは試写でみたときもちょっと泣いちゃったね」と述べ、柚木も「私も2回観たんですけど、初っ端から泣けちゃって……。オプティマスがメガトロンにステッカーを渡すシーンが2回目みたときはもう……!」と回顧し、会場の観客たちも共感の反応をみせていました。
長年の付き合いある二人のトークはノンストップで続き、本作でゲスト声優として凸凹警備ロボット役を演じたお笑い芸人・錦鯉についても言及しました。岩浪は「錦鯉さんは本当に大変だった!(笑)長谷川雅紀さんの持ち前の明るさと勢いを吹替に落とし込むのが中々難しくて。その場で私がセリフをガーっと再調整したりしましたね」と長谷川の熱量に応えるためにその場でアレンジを施したという収録の裏話を語りました。
イベントはあっという間に時間をむかえ長年のファンにとってはまさに「まだ尺が足りない!」と言えるほどのイベントとなりましたが、来週10/8(火)にも立川シネマシティにて同じく岩浪×柚木の相性抜群コンビでトークイベントを開催予定です。「ちょっと遠いですが、立川も是非お越しください!」と柚木が御礼を述べつつ、岩浪は「本日はお越しいただきありがとうございました! 立川ではもっとやべえ話するから!」とファンには聞き捨てならない事前告知!
最後まで場内を沸かせるイベントとなりました。